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2012.07.19
口の中が乾いて痛い
胃の奥で薬が溶けるのを
待っている
聞きなれたエンジンと
停車するまでの隙間
この窓の向こうが映画だったら
そんなふうに
カップの染み

たまには気が向いて
ハードカバーの文芸書を
あなたは買ってきた
生きるための惣菜や天然水と
いっしょに静かに
食卓に置いた

はじまったばかりの今日は
白く
まだ揺れていて夢みたいだった
骨董品のような生活の部品が
細いひかりを受けて佇んでいる
それは昨日だったっけ
それともその前だっけ
ねえ

あなたはつまらないような顔をしてる
じっとしているのは苦手だったかな
急ぐようにペン先を滑らせて
思考は紙に写し取るようだ
笑う顔もあいまいで 飽きられて 捨てられる
浮かされた指先の合図
ここだよって教える
左手に名残だけのぬくもり
それが日常に文脈をつくるって
実感して
いつも居たい

(栞のない物語)
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