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2012.05.30
雑踏は延々
つづいていくような物語を
継ぎ接いだ 他人との時間

見落としそうなマークと
鈍いひかりの信号
ゆっくりとくだる 階段と
ちぢこまった人々の 背中

十分に気の遣われた
シンプルすぎる顔たちのパーティー
僕には関係のない
話さ

電光、確認、うずくまる

(潜入経路)
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2012.05.30
呼吸の違いを空気は描いて
なめらかな円をつくっていた
曇る両目の視差から逃れて
わたしは世界と交渉する。

窓の冷たさは肌の熱さを映して――いるみたい
先生の腕はよごれていて
わたしにさわろうとするとき
確かな緊張感で神経を尖らせる

ここが夢の中だったら
電車はとまり効かない冷房を嘆くような
出来事のかさなりを受け止めて
みせるのに。

名前も知らない誰かのために

(雑踏の温度)
2012.05.24
くだらないことで悩んでいる
つまらないことで
苦しんで泣きそうになっている

疲れたよと
ふいにこぼれる笑みのどこかに
救いを浮かべて
あしたを待っていられたら
いいな

夕波はとおくまで届いて
ありもしない故郷の歌が頭に響き渡る
永遠という本の名前みたいな
ロマンティックなきみの腕がうなる
そして
照れている

背中のきしむ感じや
肩の重さ
胃のいたみもすべて
この健やかなる私の世界では
必要なんだと
落胆して

冷蔵庫の中身
なくしても足りなくてもいいもの
しびれる指と舌の先
子供のころから好きだったミルクで
ごまかすように
身体にいれる

酒を飲んで
きもちよくなって寝る
あなたの指先やもっと深い場所の
においや温度をおもいだして眠る
声も吐息も
だれにもみせない
私のためにだらしなく緩んだ目元も
大好き
大好き
って言いながら
キスをする

ゼロから
ヒャクまでのおもみで
吸い付くように迎えられて
光もやみも遠い場所なんだ
ずっと溶けていくように忘れられる
熱も
何もないよ
確かな腕の強さにめまいがして
そのままこの星に抱かれる

(この星に抱かれる)
2012.05.24
溶けだした氷は水
まだぬるくならない午前
舌先でほどけるように甘い
あなたとのやりとりを
夢見る

ひとつも ふたつも 同じで
一回も 二回も 同じ
好きなだけ掘り下げていくらでも
あなたの大事な万年筆と 同じ
あふれでる速度に
いとしいと頬をあてて

薄着の季節に
私のへたな歌が響き渡る
つよい腕
繊細なゲーム 苦手なゲーム
物語は続くといい

ねえ
いいよ
愛している

草木の健やかさに
あこがれはいつも対岸にある
橋をかけたいとおもった
遠い昔のこと
犠牲にした時間と心と
あなたはもう持っていないと
鞄をひっくりかえして
言う

私が奪ったすべてについて
名残惜しく
なめつくして

(氷の熱)
2012.05.24
浮かれて
踏みはずしてしまいたい
花の色
好きなのをえらばせて
しびれる身体
もしくは染み渡るような
熱の流れ

あなたは
壊れそうな箱の中に
思い出と
憧れをつめてる

遠くを見据える彼女は
自分の歩幅のおおきさすら
しらないのに
世界を憂う

かなしんで
くれるのかな
手のひらで触って
心がとがり続けるのを
わかってくれたのかな

白い星の海
波打ち際に投げ出して
しまえそうなイメージも すべて
飛び立つ前の
ゆるぎない理想ではなくて

落とし穴に
おちるみたい

きみは
わたしの手をとって
知らなかった形の胸に驚いてる
つまらない彼女は
あなたに指を立てる
あなたと
まだ目が合っている気がするわたしは
その袖からのぞく武骨な指先に
まどろんでる

(ないものねだり)
2012.05.10
もう、濃い夏の香り
なんて、まだ五月の風
うすぐらい明かりの歩道を
はだしで歩いている
深夜

影なんかなくても
ずっと踏みつけるように寄り添っていた

汗が、
冷えていく

ことばが
ほしいな
あなたの内臓の匂いや
思想の継ぎはぎや音楽もがしみついて
離れないような言葉が
ほしいな

あなたは一人きりで
塗りつぶしてきた地図をさしだして
まるで子どものように笑った
それでもわたしは泣きそうで
あなたのいない世界に生きた日々が
もう二度と思い出せない場所のようで
かなしかった

コンビニまでは、この交差点をすぎたら
すぐ右に曲がってすこし坂をのぼる
もう覚えた
わすれもしない
ありもしない景色だって

(地図のない記憶)
2012.05.10
汗をかいてしまったので
季節が変わったと言いたくなる
坂道をしずかにのぼっている
だけなのに、という葛藤で

待ちあいはどぎまぎするほどの
スリルよりも
置き忘れた傘
なんかが気になって

秘密、というくちびる
どんな表情でもいいのに
よりによってそれ
すこし濡れているようなまつげ
もういらないと嘘じゃなく思っている

いけない
踏み外す
一歩手前で平気なそぶりを
してみた、なにもかも
バレてるつまらない脚本だけど

(胸騒ぎ)
2012.05.10
おもたい空気に
ページは湿って
めくりつづけることについて
おもう

熱も
氷も、
いたみに似ている

あなたがくれたのは
痺れるような空間のふるえと
破裂しそうなほどに
深刻なからだとの対峙

川は水かさを増した
時計の針は
無心に
うごいているようにみえる

「どうしてわたし、まるで絵画のように
かたく閉ざされてしまった」
「そこを抉じあけて
ぼくに見せてごらんなさい」

その傷のような場所からわたしは飛びだして
しまったりするんだろうか
いつか、
(いまは)
あなたの言葉を
従順にのみこむふりをする
つたなく

(溶けあうまでの罅)
2012.05.10
抱えていた花束が
いつのまにか亡骸のような重みで
私はそれを
線路に放った

便箋の
のたうつようなあなたの筆跡は
雨に濡れて滲むというより
むしろ流れて消えていきそうな

i
 m
  p
   r
  e 
 s
s
 i
  o
   n
    .

植物の
においだろうか、むせ返るような
夕立のあとの坂道

回数券は泥まみれで
印字された未来に吐き気すらするの
目を合わさないという美学
わからない
脳内の喝采

(変拍子)
2012.05.02
やっぱり下手な目配せ でも
ていねいに約束は遂行する
まるで 公然のひみつだけど

きみと並んで
階段をおりていく
たのしげに談笑するひとびとを抜けて
すいこむ鼻腔から
あまい
匂い

いつまでも
できることなら
ここにいて 言葉を交わして
気まぐれに笑ってみて
からだを揺らしてみる

どうしても
会いたかった
泣きそうな顔で
言うの

(ふたりになるまで)
2012.05.02
きみについて
歯並びすら
いとおしくて
下を向く

改札から裏通りの
しめったアスファルト
坂道をくだって
線路を軋ませる02系を
みてた

どうしても
その筆跡が
胸に迫ってしまう
もうずっといきぐるしくなる

君の町で
寄り添っている
もうかえれないなと
おもいながら

LEDがあかるい
そして
しずかに雨がふる
君がとなりで
遠くをみている
気がして
からだが熱って

(路線図の真上)
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