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2011.07.31
ぼくの気持ちが
しゃぼん玉みたいに弾けてしまうまで
ここには何もないってことに
気付けなかったんだ

浮かされている熱を抱いて
いつまでも終わらない夜であったなら
くだらない優しさに
ずっと甘えていたいのに

顔も思い出せない
暑いのにもう凍れなくて
きみはすべての透明さで
ぼくを真摯に迎える

ころびそうだった
これ以上ないくらい
声も
肌もきみのもので
貨物列車が過ぎる中
真夜中の踏み切りをながめている

ぼくに羽根はなく
ピンも合わないような暗がりで
ふたりはちぎれそうな言葉の端に立っていた
同じひびきの
でも交わらないどこかの

とつぜんの雨、
冷やされて、
きみは困ったような笑顔

その遠さに泣きたくなるのに
どうしようもなく幸福だった
鈍らされた感覚で
すこしの体温を知っただけ
それだけで
いっぱいだった

(ふたりでいる世界)
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2011.07.20
駅前で待ち合わせをする
いつものように薄いブルーのシャツを羽織って
きみはあるいてきて眩しそうな顔をして
わたしをみつけてすこし頭を下げて
手は触れなくて
他の場所も
ほてっているわりに冷静にうごいている
わたしだけ

ぴかぴかのスニーカー
黒のトート
何も知らないきみは大きなてのひらを
はたはたとあおいで
風をおこす

何度かじっと見つめてそらす
並んで歩く
肩がぶつかって一瞬

(歩幅)
2011.07.20
運命なんかじゃない
感じたいと思ったときにそこにあった
ひたすらに凪いでいるだけの昼
ここまでおいで
走っておいで

信号はことごとく青
まっすぐどこまでも行けるんだったら
どんなに悔しくても振り向いたりしないのに

重ねてみようと思った
遠い昔のこと
しらない町であなたが生まれたことを
思い出してみようと思っただけ

break

あ、
すきとおる夏、
群青が降りてくる前に逃げてみようかな

(遊び方)
2011.07.20
窓の外は白く煙っている

きみのすきな花はとうにしおれて
色あせて昨日の夢を見せてくれるようだな
知らない場所へ行ったとき
まだ熱を忘れないそれは誇らしげだったのに

きみは言葉をしらない
覚えたばかりのやり方ではなにも書けない
そして拙い私の表情をみて笑う
手に入らないもどかしさで叫びたいよ

すこしも離れていない
机の上に地図ひろげて話したよね
私の目はいつも遠くしか見られなかった
こんなにちかくに君がいるのに
汗のにおいがいやだったから

きゅうにしずかになった街を
見下ろして時間が流れるのを待っている
急いでいないのに
急いでいるみたいに散っていく

(ふたつの心臓)
2011.07.13
終わり
まっしろい波のなか
すっかり干からびてしまったんだね
あなたのふとい足にやさしくキスをする
ふたりして液体のようだったのに
いつのまにか
かきあげられた髪がすこし風をつくる

いつであっても正しい温度で
並んでいた
声も肌も汗のにおいも
太古からの約束のようにしみついていて
かなしかった

ずっと同じように
飽きないでいることも
たまに憎らしくなって傷つけることも
またなめ合うことも
慣れきっていたのに

てばなす

あなたは犬のように
ぐったりと熱のなかで眠っていた
わたしは自分の空洞を
やり込めてしまいたくて
どうしようもなく
泣いていた

(永遠だったこと)
2011.07.11
熱が水たまりのように、骨のかたちを描きだしている
逃げきれなくなったところで
傷口をゆっくりと覆う手
つめたくもないのに
ぱきんと背筋が凍ってしまう

意識と呼吸は対義語だった
ねむれないことを急にくやみだすと
案の定
なにもかもが鮮明になっていく
約束のようだよね

家族たちは切り分けられた肉や魚
こぼさないようにスープも運んで
はりぼての時間がいよいよ弾けようとするのを
待っていた

おまちかねの
とびっきりの
知られてしまったぬるさ
必死でごまかしつづけていた字の下手さ
今度は丁寧に教えてあげるふりを
するんだ

つぎはぎの愛で
ことばを生み出そう
とりあえる手足、なめらかな嘘の温度
敏感に
からだじゅうの演技をほめたたえる
ちゃんと笑っていてください

(異人との食卓)
2011.07.09
薄ら青く浮かび上がる街のかたち
掌の輪郭をたしかめて目を閉じる
生まれついたこの場所で流れていること
ふと知って傷つく胸の痛みに惑う

悲しみの重さを量ったあとに
モノクロの映画はまるで水のようだな
洗い流される心のくすみも
そこに翳っている優しさも同じ

急に旅に出たくなったな
抱え込んだくるしみは花びらと散らせばいい
朝は待ってくれないけど
昨日まで信じていたものすべて
一度灰になってきっと舞い戻るから

(還りつく場所)
2011.07.09
はじめからここにいたわけじゃないのに
当たり前の景色に溶け込んでいる
周りとすこし違う足音で
ずっと僕を誘っているみたいだった
どんな思い違いでも色づけば花のようで

宝石は埃をかぶったまま
誰かの部屋のなかで眠っている
手を取り合うきみの心は
いつまでも深い森の奥にある
出会えない泉だったのに

かなしくなったりやさしくなったり
壁は脆くて指先ひとつで崩れてしまう
縛られることに慣れたら
ふいに視線が追いついている

決まっていたことのように落ち着いている
影も地面の冷たさも約束のように
笑いあう過去の重みも忘れていた物語で
かわらない傷で合図して
今度は見逃さないと誓ったから

切符を買うのを待っている
人と流れる時間の差に微笑みすら浮かべて
光は雪のように平らになっていく
僕のくだらない話だってどうしようもなく
綺麗になっていく

(花のような恋を)
2011.07.09
逃げ場のない箱にいるよう
きこえてくる珠のような音だけが
頭の中に波紋をおとす
青くなる
空気はいっそうぬるくなる

水浸しの地図を
破けないようにそうっと開いて
遠くに行こうと思ったんだ
こまったように笑う腕の中
捨て去れない思い出の日々が
匂い立つ

そのまま走ればよかった
疲れ切っていくつかの宝を落としても
いずれ浮かび流れてくる
目蓋の裏の夢が尽きないのと
同じなのに

間違ったことが針のように
心にしまわれている
かたく結んだくちびるは
吐息すら痛々しく漏らしている

耳を傾ける
壁の向こう
カーテンの向こう
もうそこにないものに飽きない

(なつかしい虚像)
2011.07.09
うだるような
熱を一身に浴びている
バスはまだこない
吹き抜ける風も無口で
冷やしてくれることもなく
過ぎる

どこへ向かう
理由をかきあつめて
おおきな嘘をつくる
次目が合ったときはたぶん
なにもかも忘れて
楽しいんだろうな

赤い光
一斉に点って
すぐ止む雨のように消える
いつのまにか
窓には跡がつく

どこかへ向かう
昼は終わり
太陽が傾いて車輪がうるさいと気付く
まかせているのに覚束ない
ゆれながら待っている

(どこかに空洞)
2011.07.09
きのう吐いた嘘に
青い絵の具をまぜた
したたる液体は花のように散って
しずかに私の肌をよごす

覚えていて
名前のようにかがやけないこと

朝方に晴れていく
街の中できみはなにを思う
ひとりで口ずさむ歌
いつか読んだ本の続きみたい

足りないまま
一歩ずつ踏み出して
立ち止まれなくなる
あてのない約束で借りすぎた光

帰れなくなっていく
いつまで目を開けないだろう

(閉ざされた扉)
2011.07.03
白い光に縁取られた
コンクリート
積み木のように並んでいる
ひとつ手にとっても
壊れない街の肖像

重なっていくだけの
昨日までの昨日たちも
いつか色を変えて
僕に会いにくるんだろうか

読みかけの本が
化石のように眠っている
肩をたたかれて
振り向くと風もない
いつもの場所

無心に焦がれるものへ
手を伸ばそうとしてもいない
聞こえてくる
そんな錯覚に足をつけても
とっくに冷めきった
おさない夢

(はじめから、摂理)
2011.07.02
ビー玉をあめだまに見たてて
熟れすぎた果物のようなあなたのくちびるに押し込んだ
ほとんど同時に放った弾丸は
所詮水滴だったので

前髪がひたいにはりつく
じっとりと渇こうとしないゆううつ

切るたびに隔絶されていく私と
あたまのなかの景色
色彩はえらんだぶんだけ
develop

まっしろくひかりのかたちで染みついた
傷のようななにか
のような熱
ばっさりと抜け落ちた物語のどこかの
あのシーン
骨抜きにされる

(浮上するプロセス)
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