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2009.06.27
あて先のない手紙
窓から捨てた
言葉にならないことが多すぎたから

太陽に焼かれてあかくなった髪
夏の風、夜をなぐ
しずかに消えてく

足音もなく忍び寄るこの感情だけ
目を閉じ思い出してまたふれる

走り書きの汚い字よりも
この胸を開いて
吸い込むたび青くなる
僕の焦燥をみて

水しぶきが壊していく平坦な景色
君の背中が連れる濃い影に

手を伸ばしたがる
弱虫な僕らの季節のこと
坂道や夕立やプールサイドの熱

一度だけ出会えたら
もうなにもいらないと
戻れない約束が切り傷みたいだ

(フラッシュバックライトライトブルー)
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2009.06.23
タイプライターを壊した
夢見がちな小説家が
歩道に絵を描く

野良犬を蹴り殺した
隣の家の長男は
私に硬いキスをする

地球を手に入れたことのある
世界で一番不幸なひとが
尊く笑う

かつて神と呼ばれていた
声のない民衆たちは
きれいな白い布を着ている

(傾覆と地平)
2009.06.23
遊ぶのに
えらばない言葉がすべてじゃない
なみだを
流さないようにと祈り続ける
下手な信仰心なんてない
ないよ

ここにある鉄道の地図は
ぼくをどこまで運んでくれるんだろうか
加速する音に連れられて
うるさくなる
核はどこ

まっかな心臓のTシャツがほしい
千円札を握り締めて
どこまでいくの
まだおんなになれない
きみは

(抱いた怠惰)
2009.06.13
くるしいかもしれない

内臓をあっぱくされて
ぬるりとした液体のような
はだを、
露出させた彼女の
うすいくちびるをうばうと

地平が傾いたような
さっかくと
蛍光する発色のいい瞳孔が
耳を劈く悲鳴と共に
ぼくに覆いかぶさった

にげられない
と、
直感する頃にはもうおそく

熱をもった
濃い海のような色に沈んで
せまい長方形の部屋が
消灯
していく



と、声を漏らすと
それを塞ぐように
また

(アニマリズム)
2009.06.13
暑さを
わすれさせるように
ふいに
吹いた風

遠くまで
軽視された暗号の舞い沈んだ遠くまで
私に触れない

なみだを

(海辺の祭り)
2009.06.09
ここにないものがすべてで
ここにあるものがすべてだった
ように

同じ道を踏みあるいていく
その線を端っこから消してしまうのは
きみ

(斜線とグラフ)
2009.06.08
いつも
動物園の草は
汚くみえるような気がする
カメラを構えて
裏切られたのは期待しすぎたからだと
知っているけれど

電波塔に手をのばして
拾い上げた声は言葉じゃなくて
ただ遠い

檻の中から垣間見る世界の波
消えないことや消えることがすべて
あおさに燃え尽きることがすべて
の一部で
すべてだった

踏む土の平坦さに
苦みをがまんすることがある
吐き気を
抑えるのに必要な
うるさいくらいの音楽は
液体のように
ぼくを
侵す

(良薬)
2009.06.06
すきだから抱きしめてほしいだとか、
そういう話ならいくらでもできる気が
します

水族館も遊園地もいらない
白いシーツもいらない
バスタオルとミネラルウォーター
それだけあれば
いいの

あなたの身体を
真っ赤にしてしまるほどの
血を
めぐらすことなく落としていく
巣をつくる鳥のように
うまくできなくて

ほどけるような蕩けるような
あいまいな快感の波に
足跡が掻き消えてしまう
ようです

(ネイキッド・ブルー)
2009.06.06
注射のあとが星座みたいな
女の子の白い肩に、
昨日まで見えなかった
あかい痣があったこと

教卓にかくれて聞いた声を
いつまでも忘れられないこと

おとといまで休んでいたぼくの
机の落上の落書きで
世界が変わってしまうこと

かびくさい理科室の
棚をしめると、
静まり返った舞台裏をおもいだす
こと

おもいださないこと

(スクールデイズ)
2009.06.03

私がすきだった歌を
あなたが聞いているとおもう
いま

上手くおよげないなと感じたのは
おぼれたひとを見た時から
鳥肌がたつこと
名前の知らないひとの体臭に
汗をかくこと
そういうことが
私をかたちづくっていった

あなたは
似合わない制服を
ゆるくきくずして
帰りにカラオケ行かない?
って言ってしまうと
手をにぎって
タバコに火をつける

なんにもなかったかのように
抱きしめあったあとの
大きなホテルのベッドで
紅茶をいれてくれた人がいる
そしてあなたを思い出す
どうして
なんて
聞かせてもくれなかったね

だいきらい

(トランジスタ)
2009.06.03
気がくるってしまうよ
こんな日は
足のいたみよりも
懐かしさに

ああ
こころがひりひりする
なにかの罰
みたいだ

とおい地図のはしからはしまで
読み上げた地名のどこかに
あなたの生まれた町が
あっても

たとえば、なくても

ひらたい世界に
まぶたのうらはうそをつく
期待していた音が
鳴らなくて
ことばよりも
からだ
に、
振り回されて

熱を奪われると
もう
気が狂ってしまうよ
いいかい

(手を繋ごう)
2009.06.03
傘をわすれた
赤い傘を
駅に

アスファルトは
湿っているから
休めない
道端で

迷う道のまっすぐさに
惚れ惚れとしている
規則的に
落ちてくる
排気ガスのにおいと
パン屋からただよう
パンのにおい

横顔は憂いを
含んでいる、たしかな
うそのような眠気と
飽和したせつなさ

からっぽのギター
アンプにつないでも
あなたや僕じゃ
弾けない
鳴らないよ

降り続くよりも
積み重なったものが
こわくて
電車は行った

(四畳半から見下ろす)
2009.06.02
かなしいことがきらい
私をすきなひとを
信じちゃいけないって
脳のどこかから命令が来る

うるさいといって
たんぽぽの綿毛を蹴る
涙すら出ない
感銘は靴の底
いつでも捨てられるから

わたしはかなしいことを
したい

灰を食べてしまうような
背徳の香りのする
やりかたで
確かめたい

教えたい

名前もしらないあなたに
私の故郷を
おしえたい

(石畳)
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