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2008.12.29
朝か、夜か、昼だったか
ばさり
と、鳥が落ちたような
音がした

吐き気を意識している
香ばしい香りは私の嗅覚を
越えて行かない

船のような
景色がひろがる白昼の
青い空気が私を
追い抜いて
消えた

もっとずっと側に
今すぐ、側に

バス停では雪が降る
やっと名前を知ったから
逃げるように
若しくは
立ち向かうように

(透明な悲鳴)
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2008.12.27
飛び込むのが最善の手段なのかは知らない
ちょっとした想像と
好奇心だけで
往く

浅瀬に
その影を踏み
もっとすべるように……沈む

荒野のようなするどさに
ぼくの嗅覚は奪われた
わらって

ほどける前に瞳がゆらぐ
かすかなあたたかみの灯る
この場所の底で
眠れないような気がしたけど
眩しかった

ぼくには出来ない
できるだけまっすぐに
しなやかに――

指先から青くなるきみが
気持ちよさそうに立てるしぶきが
目に入りそうになって
思わずまぶたを閉じた

季節はずれの遊泳
ひえていくからだに嘘を吐いたよ
懺悔するということが
なぜかとても甘く

埃っぽい風がはこんだ
凍てつく空へと集まる呼吸
それにふれてもいいのだろうか
きみの表情が見えないから
おそろしい
と叫んでいる
みたいだね

伸ばした手が水平線にも
届くのだろうかと
問うけれど
ぱしゃん
きみの声はふるえている
壊れて、しまうのだろうか

――ひかり
と、似ている
そんな気がする

とても柔らかであざやかだ
それでいて冷徹だ
そしてやはりこぼれるくらい
あたたかだ

……クオリアがそう提示する
きみという世界を

(印象)
2008.12.26
世界が終わる予定は無いので
生まれてきてしまったことを後悔する
なんて嘘だよ
ありふれた幸せにおぼらられて
私は今すぐ新しくなれない
その声で
私の体中を舐めるように震わすきみは
きっとすぐに消えればよかった
私の嘘に
なってしまえばよかったね
だいすき

(減算)
2008.12.26
信号待ちに耐えかねて

膝から焼けていく
平坦な湖面を揺らしたのは
きみではなく
私だった

深く/不覚

その熱さに
馬鹿みたいな音楽がひびいてくる
それは機械か何かですか
と問う声に微笑むことができる
ああむしろそれしか
できないのだったか


都会の靴で
beat.が鳴っている

終わっていくものたちに
手を振るために、目を閉じる

――今日は風がつよくて
晴れた日の冬の校庭みたいな
においがする

(浴室)
2008.12.26
今日見た夢も昨日のとは違って
銀河の果てを駆け抜ける壮大な何かだった
小説みたいな
今にも水を弾く果実みたいな
希望

そこは海
もしくは森
もしくは雑踏の中
踏み込めば泣いてしまうよ

どこか遠くに行くのにはお金が必要なのに
なにひとつ欲しがらない君が疎ましい
ずっと待ってる
この世界の真ん中で
ずっとずっと待ってる

さよならなんて死んでも言えない
めくる布団の中で温かく眠るのは君だ

(鍵がない)
2008.12.26
背骨がぎしぎしとうなる
平べったい地声の上をなだらかにくだる
はじけている
――君が。
――私のために。


今日も写真を撮る
公園で花を摘む無垢な癌細胞


……ゆるされて
いるとしたら、ここはなんて
やわらかく破綻した世界で
きみを、おもっているだけで
新しくなるような
絶望で。

死にたくないと喚いていて
涙のかわりにながれるものに伴う痛みが
溝をつくる
そこに落ちる雨だれが
ひとすじのひかりだった
そして

きつい酸性の香
すべては甘い見切りのイメージで
燃えている皮膚の肌理を
私が壊していく。

ねえ、気持ちいいよ

(自己犠牲)
2008.12.26
私をみている
たったひとりの君と
生まれる前に居た世界を
再現する

都心の駅は
私にあたたかく
必要以上に触れる面積を
君は多分嫌っていたけど
……気づかないふりだ

甘えるなんて出来るか
そんなに泣きそうな顔を
私はしていないのに

かすったそばから溶けてしまう
名前を呼んだら
それこそ

(他人の距離)
2008.12.26
大丈夫と
腕の中はまっくらな森みたいで
呟いても
何度うたっても
ひかりは見えない

カーテンを君はしめる
私はその必要はないと
思うのだけど
そして
同じ理由で
部屋の電気を
ぱちんと消した

君が
そこにいて

上昇していく
急停止を体感したくて
もっとさきまで
進むつもり

空を歩くとか
そんなふうに多少夢も見ては
おぼれるように貪欲なのは
嫌で

少しとおざかった
その瞳の中では
私はまるで無機物のように
角ばっている

こないでこないで
こないでこないでこないで
こないで

(相違)

2008.12.24
泣くほど絶望的なことはもうない、
革命が起きてからもう随分と経つので
雑草は燃え尽きた
今日もただ眩しいばかりの
窓の白さを視線が撫でる

鉛の重みで
思い知る今日の寒さが
私の頬を刺し、
逃した時間が唐突に
私の中を攻め立てる
泡だっている私は
今にもはじけてしまいたいので
そう喚くので

ぱたん、
と、
閉じる。
世界史の教科書を

(誤差)
2008.12.21
咳き込んで
あまったるいその液体を
吐き出しそうになる
そして
きみの苦いそれを思い出して
私はなきそうになる
きみは
私の名前をわすれて
すぐに
鳥のように

(落ちるということ)
2008.12.20
おいしい紅茶が飲みたい
最近はコーヒーばかり飲んでいるなあ
文庫本などを買った帰りに
喫茶店で
そんなことを思うと
ぐらりとした

あ、ゆれている
地震の振動によって電球が

(覆す)
2008.12.08
その手のひらからこぼれていく
殺風景な今日も
いつかだきとめておきたかった
満員電車の昼も
なにも

ない

(liquid)
2008.12.08
夕焼けが 残像になった

今、
カメラ持たない わたしの

(構図)
2008.12.08
雪はつめたい
手のひらに落ちると
そっととけるので
まぼろしのようだと感じます。

桜は雨に散り
せかいじゅうがすがすがしく
緑になったと思ったら
ひとつふたつ
数えて
きみは笑うのでした。

傘越しにきみの顔をみて
真っ赤になる手の甲を思わず隠した
そして
すれ違い、
呼んだことのない名前を
ぼくは心の中で確かめる

雪は
雪はつめたい。
ざくざくと壊していく真冬の波

(初霜にさす)
2008.12.07
きみの街でも雪は降らないという
私は寒いのが好きだからきみの腕にしがみついて
置いてゆかれないように歩いているよ
どこを眺めているかわからない目線の先を
追っているよ

となりで座っても
泳いでいる思想をのぞけたらいいのになあ
私はきみのことばかり考えているのにな
私だけがつよく握る手のひらを
はなしてしまえば悔しいほどに
距離が遠くなっていくの知っているんだ

こんなにそばにいるのに
届かないような気がしてしまうよ
簡単な言葉同士は思いあっているけど
ずっと大切にしてきたものが壊されてしまったんだよ
きみの手がにぎりかえさない
それが不器用さだとしても

わがままな私をしかってくれればいいのに
抱きしめるときだけ饒舌な
体温がもっと切なくさせるよ

ねえ
名前を呼ぶのに理由なんていらないって言ってよ
服を脱いでも
セックスはいらないって言ってよ
こんな冷たい日に凍えているのが
さみしくて

(一方通行)
2008.12.06
はじめから仕組まれた世界が
僕の前にもきみの前にも
あるらしい

だから名前を覚えて
何度でも抱きしめて
壊すみたいにキスをして

私を埋めるように
きみは血を集めて

いつか
たとえば神話みたいな崇高な行為で
僕ときみが
出会う日が来るなら

(再構築)
2008.12.06
ヘッドフォンの内側に
僕の世界はあるから
君の声は聞こえない
昔からそういう風に
出来ていたんだよ

だからもう泣かないで

(隔離)
2008.12.06
呼べばきみはくるのかな
終わらないようにぎゅっと握る
その端を
――握っていた
焼けたところから夜になる
それならばもうすぐだよ

(旅人)
2008.12.06
まっすぐ前をみていた

いつかぶりの筋肉痛で
眠れない日は布団にもぐって
枕を抱きしめる
胸が
たぶん苦しくて
ふるえているその固体を
開いてやることすら出来ない

繰り出す街の人の波に
おぼれてしまえたとしたら
出会うこともなかったかな
そうしたら
別れることも
なんてね

今にも消え入りそうな空は
ついに泣き出した
台風のようなきみは
なまぬるい言葉でぼくを
――ぼくたちを
傷つけてしまう

(救急箱)
2008.12.06
世界に鈍感な肌を持った
もしかしたらそうかもしれない
なんてほんの冗談で

浮き足立って歩くのに
どきどきしながら箱をあけるのに
カッターナイフが必要なんだ
笑っちゃうだろ

わかりやすいようにして
配列の崩された信号手にとって眺めても
わからないよ

(傷ついた人)
2008.12.05
可憐な
つついたら割れてしまいそうな
そんな世界だな
ここはどうしてまぶしくて
温かいんだったっけ
誰も教えてくれないけど
考える

すべての答えがたとえば0か1なら
僕はなんて簡単にきみを壊せるだろう
幻想的だ
そんなこと言うから
やたらチープなフィルムになった

花のように
あるいは鳥の羽のように
まっすぐといけない
ふわりと浮いたら戻ってこないよ
波紋をつくるたしかな重み
きみのこえは
ぼくを球体にする

(晴れた日の花束)
2008.12.04
しびれている脚は
もう知らない
私のではないから
たぶんいらない
そうでしょ

(固定観念と雑草の話)
2008.12.04
鼻から抜ける
ぼんやりとした意識の浅瀬をさまようような
覚束ない足取りであるく
霧の中の
涼しさ

何度も望んだ月日の底に
積み重なった封を切られることのない言葉たち
ふと覗けばあらゆる痛みは
たおやかに、
ある

ようやく君と肩を並べる日に
微笑んだ頬の白さが胸に迫る
日差しは精巧でない直線
美しさは僕の目に映らない

ひかりの
溢れた、雑木林
割れている小枝を踏んで
新しくなる空気の場所まで
駆けずとも確かに焦る
僕は

(静寂を飼う)
2008.12.04
行き場なんてはじめからなかった
少し苦しいから
思い出したようにネクタイをゆるめて
誰にみせるわけでもないのに
ふてぶてしい自らの体を恥じる

目をつぶったらいけない
眠るのが悪いことじゃなくて
忘れ去ってしまうことが
手を伸ばしたらいけない
もっとまっすぐに感じることなんて
はじめからできるわけなかったよ

第一印象で決めてました
華麗なる呼び鈴にちゃんと振り向いて

(選別する動物)
2008.12.04
眠気にさからうことが相変わらず出来ない
ひらべったい布団に横たわり
うめき声のような歓声を頭にひびかせている

触れて
たとえばやさしくなでるようにこの指に触れて
そしてぼくは悲しくなる
生きているすべての意味を理解したような気がしてしまう
その偉大なる温かさによって

ほら
振り向かずとも知っている言葉の意味を
汲むこともあえて捨てることも無く流されてゆくんだ

(no more)
2008.12.04
ひとつページをめくって
僕はやっと君に逢うことが出来る
夜が来れば
眠ることだって出来る
もっとずっと一緒にいたくても
目覚めなくてはならないんだけど

味気ない水を飲んで
感想すら生まれない君との静寂を楽しむ
だいすきでだいすきで
大嫌いな君のことばを
ひとつも聞き逃さないようにと
神経を張り巡らせているんです

(不摂生さは武器にならない)
2008.12.04
骨が痛く
それは疲れのせいなのか
答えは出しかねる

聞きなれない進行を
心臓に教えるみたいにひたすら聴いている

泣いたり笑ったりしてみて
それでも
この感情をなんていうかなんて
わからないよ

(病院のベッド)
2008.12.04
波のように
押し寄せる人たちは
みんな笑っているような
気がした。

動物園や、
映画館や喫茶店なんかで
きみの手をただ握っていられることが
どれだけありふれた今だったのか
わからないけど。

(終わりの鐘)
2008.12.04
絵手紙をひとつ落とす
四階の窓からは校庭がよく見えるので

ほら
ファインダーの向こうで誰がなんて言っても
聞こえないから今日もきれいな写真を撮った
誰も見てはくれないんだけど
私はすきです

――朝になると、
悲鳴はインクのにおいがした。
これはゴミではなくてメディアです

(輪転機)
2008.12.04
君のそれはただの嘘だ
ぼくを傷つける無限の海に
さらされてすこし錆びた

汚いっていうのはどういうことだったのか
誰も居なくなってから考える
いつかつないだ手の温みについて考える
思い出すことの必要性を感じている
もう私は疲れたけど

おなかが痛かったり勉強を
しなくてはいけなかったり
ただ空の青さには黙ってしまうほど
凡庸な美しさを崇拝したりした

きっと
君のそれはただの逃げだった
新しく死ぬためにどうして生まれたんだろう
砂に飛ばされ風と散る
このような世界で

(missing)
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