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2008.10.22
眩しい世界に別れを告げる
飼ったばかりのブーツがゆるくて
痛い足首をせめる

私のせいじゃなくて
いつまでも言葉があふれている
きみはだれ
わたしはだれ
知らない
きみもだれ

涙と笑顔のすきまに
そっとさす指先の動きで
願い事をくちにするのをやめてしまう

弱々しい声だけ
そっとうちふるえるように
理不尽なこの場所で
貪りあう傷つけあう埋めあう
足りないなにかで
本を読む

私やきみの歌だったりものがたりだったり
だけど
まだ気付かないで
頼むから

――ひらくとそこはしろくて
広い
朝だ。

(I was born)
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2008.10.14
冬の朝、僕は走る

君の家まで
まぶしい風の中を
走る
つめたい空気が白くなる

ここは夏だった
いつかの青い空の下で
散らばっていた
ひかりは
確かに夏だった。

鳴り止まない音楽が
直接心臓にひびいたとおもったら
しみわたるように
僕を癒していく

あたたかく、ここは
ここはとてもあたたかく
夕暮れのつめたい指先を
あたためる術も知らなかった
僕は。

その痛みを思い出している

冬の朝、僕は走る
きみが待つ世界まで
届くように思い切り走っている
直線と言うよりは
むしろ曲線的な風景を
浮かべながら
ただ走る
僕は
癒されていく。


見渡す限りの透明な街並み
息を吐いた。
肺を満たす
青く、辛辣な懐かしい場所で
存在している。

強い日差しが濃い影になって
僕は隠れてしまう
軽くなるからだを
痛いくらいに押し固めている
流れのそばで。
突き抜けるような清々しさで
泣いている。

つめたい空気が白くなる
呼吸にあわせて
小刻みに震える
波のように僕はゆれてしまう
ゆさぶられ、
声も出ない
ただ
きみに会いに行く

花のない道
雲のないそら
すべてが愛おしくなる
僕は
癒されていく。

冬の朝、僕は走る
積もっていくだけのなにかを
眺めることもできない
たとえば
何処までも続くような
果てのない痛みのどこかで君が笑う
今も。


(傷)

2008.10.06
吸い付く視線が
絡め取る
無意識に、
あ、そこ、もっと、
そこ。

すきというたびに涙が
涙がこぼれてしまうような
気がして
こわい。

ねえ、水、聞こえる。
後ろめたくなったらメガネをはずそう。

(airing)
2008.10.06
舌がちくちくする
うるさい雑音によって
狭い部屋にこだまする笑い声によって
さっき舐め損ねた酸味によって。

僕の世界がおわる、
そっと亀裂の入りだした眩しい窓、
名前をつけてあげなくては、
おびただしい数の、
波紋に、


ひんやりとしたそれが腕に触れた。
切なくてゆれてしまう
痺れそうに
笑えなくなる。

(風船)
2008.10.06
銀色のフォークを
私のふくよかな鎖骨に突き刺し
瞑想する

痛みよりも
快感よりも不確かで
その感覚を追いかけるけれど
ねえ

ひざとひざのすきまから
ゴロリ、と
あふれ出した熱
間違っているかな

きれいに切り取れなくて
黙ってしまうかわいい君の
すべて。

(アドバンテージ)
2008.10.06
たぶん君ではないけれどキスをする


真っ白い画用紙をざくざくと切る
最後の一枚に到達したら
どうしようもないから新しいのを買ってくる。

布団を干さなくちゃいけない
こんな良い天気の日は、だから
公園まで手をつなぐ
そしてあるく。
そして眠るんでしょう。

コンビニで買ったリップクリーム
非常用の白いソックス。

今日は星が見えるだろうか
さあね
どうでもいい気がして
目を閉じたよ、私は。
嫌いじゃなくて


たぶん君ではないけれど
セックスをする。

(配線)
2008.10.06
どうでもいい
どこでもいい
どこかへいければ。


今朝の味噌汁の味付けはどうも薄かったように思う
疲れきった母の表情を久しく見ていないと
すこしだけ宙に浮く思考が申し分の無い日常を欲している。

それ、いらない
多分無くても生きていけると断言できるもの
僕は求める
探していた、今まで
千年前の未来からそれを探していた。
要らないよ。


耳慣れない波の音が
ふいにおおいかぶさってくる、丸みのある女子の肢体のように
僕を思ってくる
痛みのようでした。

それはとても眩しい、きっと。


昨日の晩
しょうゆが切れたので
僕は靴をはく。




近くのスーパーマーケットまでの青い空

嗚呼、
思い出させてください。
その質素な輪郭の食器たちは、僕の何を
知るんだ。


(此処にいる)
2008.10.06
本屋から出て空気が違った
限りなく薄くとうめいな.

しずくが落ちる青い画面や
粗い匂いのする黄土のカバー,
印字された文字列に息を吐いた.
急行列車の前を
斜めに横切る.

嗚呼,
金網の向こう側で.
また生まれるライトの群れが
私のつたない
網膜に浮かぶ戦場の海……
まるで.

錯角に沿って刺激する.
安い電池から吸い込んだ
その冷たさを手のひらに握って
透明なトライアングルが鳴る.
触れて,撫でて,凍らせて.

終わったばかりの夏を拾うのに
疲れたと言って転んだ.
ガラスのように氷のように
ただ点々と光る,
白い箱の中で笑う.

シグナル,

電線をたぐりよせて
僅かな鼓動に耳を寄せ
透き通る肌には愛を.

赤く滲み出す前に溶ける
息のやわらかさ
それは冬を待たずに
波にさらわれて……

きみが
平たい街のどこかで壊れた.



青い滑走路を
順番に駆けていく
――春.

(まだ雪の降らない)
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